背景と目的
軌道モータカーと工事用台車編成時の推進運転は、運転者の前方視認性低下により一般公衆等との衝突や分岐器割出事故の危険性が高まる。運転者の前方視認性確保のため、工事用台車前方へのカメラ設置と配線を引き通し、軌道モータカー内のモニターで前方確認を行なってきた。しかし、工事用台車の編成長が長い場合や編成換えを多用する場合、有線式のカメラモニターシステムでは利便性が悪く運用に苦慮していた。そこで、カメラの遠隔操作等従来機能を損なわず、かつ編成状況に影響を受けない利便性に優れた無線式カメラモニターシステムを導入し、更なる 安全性向上を目指した。
開発前の問題点
①カメラとモニターは規格やコネクター形状などの互換性を保持しなくてはならず、接続可能な軌道モータカーと工事用台車は限定される。
②工事用台車へ配線を引き通す必要があり、断線や接触不良の恐れがある。
③所有する車両と同等数のカメラモニターシステムが必要となり、導入費および維持費が嵩む。
開発して良くなった点
①全ての保守用車に搭載することが可能である。
②無線接続のため断線や接触不良の故障がない。
③容易に脱着可能なため、使用の都度、保守用車へ取付け、取外しすることで導入費および維持費を縮減できる。
④録画機能を有するためドライブレコーダーとしても活用可能。
開発したもの
・1対1のWI-FI接続(インターネット未使用)で情報漏洩しない
・配線工事が不要
・タブレットからカメラの方向操作が可能
・フリーアプリ(camHI)をインストールするのみ
・Android、iOS(i-pad,i-phone)に対応し、主に以下の機能を有する。
1.リアルタイム映像表示
2.カメラのPTZコントロール
3.ビデオ・写真の再生
4.タイムゾーン設定と携帯電話の時刻同期
・microSDカードスロットを本体に搭載。(最大64GBの記録が可能)
・メインボディはコンパクトで、カメラと電源BOXを台座から簡単に取り外して持ち運び可能
・光学4倍ズームで拡大しても画質低下しない
・電源は工事用台車AC100Vより供給する
・暗視モード搭載で夜間の視認性も良好
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カメラのスペック |
解像度: |
HD 1920×1080P |
撮像素子: |
1/3インチ 1Mピクセル CMOSセンサー |
レンズ: |
2.8mm-12mm |
IR LED: |
個、20Mまで夜間視界 |
ビデオ圧縮: |
H.264+圧縮方式、デュアルストリーム機能に対応、AVIフォーマット、RTSPサポートします。 |
IP保護等級: |
IP66 |
電源: |
DC 12V |
動作環境: |
-20°- 60° |
電源: |
DC 12V |
技適認証番号: |
R210-123758 |
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